笑気吸入鎮静法について
Q.
笑気吸入鎮静法(笑気ガス)とは?
A.
歯科治療に対する恐怖心や不安が強い患者さまにリラックスして治療を受けていただくために、
「笑気ガス」という気持ちが落ち着く作用のあるガスを吸うことで「ウトウトと眠るような」落ち着いた気持ちで治療を受けていただける処置方法です。
妊娠中の方以外は、お子さまからご高齢の方まで年齢に関係なく受けていただけます。
亜酸化窒素(N2O)
亜酸化窒素10~30%と、酸素90~70%を混合させたガスを「笑気ガス」といい、吸入すると心地よい気分になり、リラックスした状態になります。匂いはかすかに甘い香りがすると感じます。
治療後に100%の酸素の吸入することによって笑気は体外にすぐに排出されるため、体内に蓄積されることはありません。
こんなお悩み、ご相談ください
口の中をいじられることがとにかく怖い(歯科恐怖症)
お口に異物が入るとすぐえずいてしまう
(お子さまの場合)雰囲気で怖くなってしまう
麻酔の針を刺すのも怖い
ストレスで血圧や心拍が上がりやすい
すぐに緊張してしまう
(ご高齢の方の場合)全身疾患を持っている
車で通院している、または治療後すぐに運転したい
笑気を使うことができないケースがあります
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鼻が詰まっている方
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妊娠されている方
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2ヵ月以内に眼科手術を受けている方
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体内に閉鎖腔のある疾患(中耳炎・腸閉塞・気胸・ブラと呼ばれる肺の閉鎖腔)をおもちの方
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過換気症候群の方
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副鼻腔炎(蓄膿症)の方
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脳性麻痺の方
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中耳炎で治療中の方
そのほか、持病や症状で気になることがありましたら初診時にご相談ください。
適した笑気吸入濃度には個人差があり、鎮静効果(リラックス効果)も人によって異なります。
笑気と合わせて表面麻酔や電動麻酔注射器を併用する場合もあります。
笑気吸入鎮静法の流れ
1
専用のマスクを装着します
専用マスクを装着し、最初は酸素のみを流して楽に鼻呼吸ができているかを確認します。
患者さまのご希望があれば、血圧、脈拍数、動脈血酸素飽和度などを測定する生体情報モニタを装着します。
2
笑気の濃度を調整します
患者さまによって適した濃度が異なるため、効き具合を確認・状態をよく観察しながら、笑気の濃度を少しずつ上げていきます。
併せて歯科治療で局所麻酔が必要な場合は、このタイミングで行ないます。
3
歯科治療を行なう
笑気の効き具合を確認しながら、歯科治療を行っていきます。
笑気吸入鎮静法では全身麻酔のように意識を失うことがありません。ウトウトするようなリラックスした状態で治療を受けることができます。
4
治療後に酸素を吸入します
歯科治療後が終了したら、笑気の流出を止め100%の酸素を吸入していただくことにより、体内の笑気を排出していきます。
笑気から覚め、数分お休みいただいたらお帰りください。